コインランドリーでシーツを乾燥させたいけれど、一体何分かければ良いのか、料金はいくらくらいなのか、初めて利用する際は分からないことだらけで不安になりますよね。
乾燥機に適切なシーツの量や素材の知識、布団カバーと敷きパッド、毛布などを一緒に洗う場合の適切な時間などを把握せずに実行して、失敗するのを避けたいと考えるのは当然のことです。
この記事では、「シーツをコインランドリーで乾燥させるのに何分かかるか?」という疑問を中心に、洗濯コースの選び方から、気になるダニ対策や「生乾き臭は取れますか?」といった悩みまで、あらゆる疑問にお答えします。
乾燥機の温度設定や、洗濯ネットは使うべきか、それともネットなしで良いのか、また、乾燥機がダメな理由や大きい方が乾きやすいのかといった、細かな注意点も詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること
シーツをコインランドリーで乾燥する時間は何分が目安?
乾燥時間を左右するシーツの量
シーツをコインランドリーで乾燥させる時間は、洗濯物の量によって大きく変動します。
なぜなら、量が多すぎると乾燥機の熱風が衣類全体に均一に行き渡らず、中心部が生乾きになる原因となるからです。
シーツの枚数と乾燥時間の目安
一般的な目安として、家庭用洗濯機1回分程度の洗濯物であれば、乾燥時間は20分から30分程度で完了します。
しかし、これはあくまで目安であり、シーツのように面積が大きく絡まりやすいものは、もう少し時間が必要です。
シングルのシーツ1枚(重さ約0.5kg)だけであれば30分程度で十分に乾きますが、複数枚を一度に乾燥させる場合は、追加の時間を見積もる必要があります。以下の表を目安に、乾燥時間を設定してみてください。
洗濯物の内容 | 推奨される乾燥時間 | 料金の目安 |
---|---|---|
シングルシーツ 1〜2枚 | 30分〜40分 | 300円〜400円 |
シングルシーツ 3〜4枚 | 40分〜50分 | 400円〜500円 |
シーツ2枚+タオルなど | 40分〜50分 | 400円〜500円 |
厚手の敷きパッドなど | 60〜90分 | 600円〜900円 |
このように、乾燥時間は洗濯物の量と直結します。乾燥機に入れる量は、容量の3分の2程度までに留めておくと、効率よく乾燥させることが可能です。

準備の基本、洗濯ネットの使い方
シーツを洗濯する際には、大きなサイズの洗濯ネットを使用することが、きれいで傷みのない仕上がりへの第一歩となります。
洗濯ネットは、生地の保護と汚れ落ちの効率化という二つの重要な役割を担います。
洗濯機の中でシーツが他の洗濯物と絡まったり、洗濯槽に直接擦れて生地が傷んだりするのを防ぐのが主な目的です。
特にデリケートな素材や装飾のあるシーツの場合は、洗濯ネットの使用が不可欠と考えられます。
また、洗濯ネットにシーツを入れる際には、ひと工夫加えることで洗浄効果が高まります。
シーツをそのまま団子のように詰めるのではなく、屏風のようにたたむ「じゃばら折り」にしてからネットに入れるのがおすすめです。
このひと手間で、洗剤液がシーツの隅々まで行き渡りやすくなり、汚れが偏りなくきれいに落ちます。原則として、1つの洗濯ネットにはシーツ1枚を入れるようにしてください。
複数枚を無理に詰め込むと、洗浄力が低下するだけでなく、すすぎが不十分になる原因にもなります。

おすすめの洗濯コースは?
コインランドリーの洗濯機には、様々な洗濯コースが用意されていますが、シーツを洗う場合に最も適しているのは「毛布コース」や「大物洗いコース」です。
これらのコースが推奨される理由は、その優しい水流にあります。標準コースに比べて洗濯槽の回転がゆっくりとしており、大きな布が受けるダメージを最小限に抑えるように設計されています。
シーツのような面積の広い布は、強い水流を受けると生地が伸びたり、縫い目がほつれたりする可能性があるため、デリケートに洗えるコースの選択が望ましいのです。
もし利用するコインランドリーに専用のコースがない場合は、標準コースで洗っても問題ありません。
ただし、その際は洗濯機に洗濯物を詰め込みすぎないよう注意が必要です。洗濯槽の7割程度の容量に抑えることで、シーツが十分に動き、汚れをしっかりと落とすことができます。
洗剤については、多くのコインランドリーで自動投入されるため、自分で用意する必要はありません。

布団カバー・敷きパッド・毛布も一緒に
シーツだけでなく、布団カバーや敷きパッド、薄手の毛布などもコインランドリーで一緒に洗濯・乾燥させることが可能です。
家族全員分の寝具を一度に片付けられるのは、コインランドリーを利用する大きなメリットと言えます。
ただし、異なる種類のものを一緒に洗濯・乾燥させる際には、いくつかの点に注意が必要です。まず、洗濯物の総量を把握し、適切なサイズの洗濯機・乾燥機を選ぶことが大切になります。
前述の通り、洗濯機や乾燥機の容量いっぱいまで詰め込むと、汚れ落ちや乾燥効率が悪化するため、余裕を持ったサイズ選びが鍵となります。
例えば、4人家族の毛布4枚、あるいは2人家族の毛布2枚と敷きパッド2枚といった組み合わせであれば、16kg〜27kg程度の大型洗濯機が適しています。
また、素材が大きく異なるものを一緒に洗う場合は、最もデリケートな素材に合わせて洗濯コースや乾燥温度を選ぶ配慮が求められます。
特に乾燥時には、乾きやすい化学繊維のものと、乾きにくい綿製品などを一緒に入れると、乾きムラが生じやすくなるため、可能であれば素材ごと、あるいは厚みごとに分けて乾燥させるのが理想的です。

乾燥機がダメなシーツの理由
便利なコインランドリーの乾燥機ですが、全てのシーツが利用できるわけではありません。
素材によっては、乾燥機の高温や回転によって深刻なダメージを受けてしまうため、使用が推奨されないものがあります。
乾燥機が使えない主な理由は、「縮み」「変形・変色」「機能の劣化」の3つです。
乾燥機使用に注意が必要な素材
- 綿(コットン)100%
綿(コットン)100% は中温(約60 ℃前後)までなら通常問題ありませんが、高温(70 ℃以上)では 1〜3 % 程度縮む恐れがあります。乾燥表示で「タンブル乾燥・低温可」とあれば低〜中温を選択してください。 - 麻(リネン)
麻(リネン)は60 ℃以上の高温タンブルで最大15 %縮む可能性があり、低温(50〜60 ℃)または自然乾燥が推奨されます。30 ℃程度では大きな変化は起こりません。 - 絹(シルク)
非常にデリケートな素材で、熱によって変形・変色する恐れがあります。 - 防水シーツ
裏面の防水加工(ポリウレタンコーティングなど)が高温で溶けたり剥がれたりして、防水機能が損なわれる可能性があります。 - ニット素材
編み目が粗いため、乾燥機の回転によって目が詰まり、大きく縮んでしまうことがあります。
これらの素材が使用されたシーツを乾燥機にかける前には、必ず衣類に付いている洗濯表示タグを確認してください。
四角の中に丸が描かれ、そこにバツ印(×)が付いている「タンブル乾燥不可」のマークがある場合は、コインランドリーの乾燥機使用は絶対に避けましょう。

「シーツのコインランドリーでの乾燥時間は何分?」以外の疑問解消
ネットなしで投入
洗濯の際には生地を保護するために活躍した洗濯ネットですが、乾燥工程においては、その役割は一変します。乾燥機にシーツを入れる際は、必ず洗濯ネットから取り出して投入してください。
この理由は、熱風の循環を妨げないようにするためです。洗濯ネットに入れたまま乾燥させると、ネットの中でシーツが固まり、温風が内部まで届かなくなります。
その結果、外側だけが乾いて中心部は湿ったままという、典型的な乾燥ムラの原因となってしまいます。これでは、せっかく時間をかけて乾燥させても意味がありません。
シーツを洗濯ネットから出し、一枚ずつ軽く広げるようにして乾燥機に入れることで、ドラム内でシーツが自由に舞い、温風が全体に効率よく当たります。
これにより、ふんわりとした均一な仕上がりになり、乾燥時間も短縮できる可能性があります。
洗濯から乾燥まで一貫して行う「洗濯乾燥機」を利用する場合も、一度洗濯が完了した時点で扉を開け、ネットから取り出して再度スタートさせるひと手間をかけることを強くおすすめします。

大きい方が乾きやすい?
はい、乾燥機は容量に余裕のある大きいサイズを選んだ方が、シーツを早く、そしてふんわりと乾かすことができます。これは、乾燥のメカニズムと深く関係しています。
乾燥機は、温風を当てるだけでなく、ドラムを回転させて洗濯物を持ち上げ、落下させる「タンブリング効果」によって水分を効率的に飛ばします。
小さな乾燥機にシーツを詰め込みすぎると、このタンブリング効果が十分に得られません。
シーツが回転するスペースがなく、ただドラムの壁に張り付いて熱されるだけになり、シワが固着したり、部分的に生乾きになったりします。
一方、大型の乾燥機を使い、容量の半分から3分の2程度に量を抑えると、シーツがドラムの中でダイナミックに動き回るスペースが生まれます。
これにより、温風が繊維の一本一本に行き渡り、水分が効率的に蒸発します。また、繊維がほぐされることで空気を含み、まるでホテルのリネンのような、ふっくらとした仕上がりになるのです。
料金は小型機に比べて少し高くなるかもしれませんが、乾燥ムラによる追加乾燥の手間や時間を考えれば、結果的にコストパフォーマンスは高いと言えます。

仕上がりを左右する温度
コインランドリーの乾燥機は、一般的に「高温」「中温」「低温」の3段階で温度設定ができるようになっています。
シーツの素材や求める仕上がりに合わせて適切な温度を選ぶことが、失敗を防ぐための鍵となります。
各温度設定の目安と特徴
- 高温(約70〜80℃)
タオルや厚手の綿製品など、丈夫な素材のものを短時間でしっかりと乾かしたい場合に適しています。デリケートな素材には縮みや傷みのリスクがあります。 - 中温(約60〜70℃)
一般的な衣類やシーツの乾燥に最も広く使われる設定です。素材へのダメージと乾燥効率のバランスが良く、どの温度にすべきか迷った場合は中温を選んでおけば大きな失敗は少ないでしょう。 - 低温(約50〜60℃)
ポリエステルなどの化学繊維や、デリケートな素材、縮ませたくない衣類に適した設定です。乾燥に時間はかかりますが、生地への負担を最小限に抑えることができます。
シーツを乾燥させる場合は、まず洗濯表示を確認することが大前提です。「低温タンブル乾燥OK」の表示がある場合は、必ず低温設定を選んでください。
特に表示がない綿やポリエステルのシーツであれば、基本的には「中温」で30分〜40分程度乾燥させるのが最もおすすめです。

気になる生乾き臭は取れますか?
洗濯物が乾く過程で発生する嫌な「生乾き臭」。この臭いの原因は、洗濯で落としきれなかった皮脂汚れなどをエサにして、「モラクセラ菌」という雑菌が繁殖することにあります。
この菌は湿った環境を好み、特に家庭での部屋干しなどで洗濯物が長時間濡れたままだと、爆発的に増殖します。
コインランドリーの乾燥機は、この生乾き臭の悩みに対しても非常に有効な解決策となります。モラクセラ菌は60 ℃以上で10〜20分加熱すると死滅します。十分な時間、高温を保つことが消臭の鍵です。
コインランドリーの乾燥機は、短時間で洗濯物を高温で一気に乾かすため、菌が繁殖する時間を与えません。
したがって、すでに発生してしまった軽い生乾き臭であれば、乾燥機にかけることで臭いの原因菌ごと除去し、消臭する効果が期待できます。
ただし、長期間汚れや臭いが染み付いてしまったものや、雑菌が大量に繁殖してしまった頑固な臭いは、乾燥だけでは完全に取りきれない場合もあります。
そのような場合は、洗濯の段階で酸素系漂白剤を使用するなど、適切な前処理を行ってからコインランドリーに持ち込むと、より高い消臭効果が得られます。

「コインランドリーでシーツを乾燥する際の乾燥時間は何分?」最後の注意点
ここまで、シーツをコインランドリーで洗濯・乾燥させる際の様々なポイントを解説してきました。
最後に、この記事の要点を箇条書きでまとめます。これらのポイントを押さえておけば、もうコインランドリーで迷うことはありません。